ヨハンもエドワードが何を目指して政策を推し進めていたかを理解している識者であった。
「私たちは今、危機に陥ってるわ、ヨハン」
「了承しております」
ジェニットがヨハンのゴツい両手を掴んで、額にくっつけて懇願した。
「この国を救えるのは、国王様を救えるのはあなただけよ。
約束を覚えてくれてる?」
ヨハンはジェニットとの約束を胸に、手を握り返した。
「いつか危機が訪れた時は、お嬢様をお助けする。
そう約束して領を出ました。必ず特効薬を作ってみせます」
ヨハンの誠実な言葉にジェニットは笑った。
王都で流行り病の最前線の情報を持ちながら、特効薬の可能性があるモミ葉の第一人研究者であるヨハンがここにいる。ザラの言う通り、エドワードにはすでに良い風が吹いていた。



