エドワードはハァと額に手を置いて、脱力する。たまたまザラが滞在した領地に流行り病の特効薬の手がかりがあるなんて、なんて強運持ちなのか。すごすぎる。
しかしザラはただの強運の持ち主ではない。側に落ちていた強運を見逃さない賢さが彼女の本質で、エドワードが愛してやまないところの一つだ。
「さすがだよ、ザラ。ザラたちを通して」
「うむ。話が分かるの、エド……」
王都入門が許されたザラが、エドワードの前に立つ。両手を広げてエドワードがザラに抱きついた。ザラの首筋に顔を埋めると例の香水の香りがする。
「ザラの顔見たらさー、すごいホッとした」
「エド?!」
ザラに体重をかけて膝から崩れ落ちたエドワードを支えきれずに、ザラはエドワードの下敷きになって倒れ込んでしまった。ザラの上に乗るエドワードの身体が熱かった。ザラはすぐにエドワードの状況を察する。
「発熱じゃ!エドワードを運べ!」
「兄様!」



