ザラがヨハンの返信に目を走らせる。
なんと、ヨハンの周りの医者たちが流行り病に倒れる中、ヨハンも全く無症状だという。ザラの推論にヨハンが信憑性を乗せてくれた。
「ハミルトン領出身者は、流行り病にかからないということじゃな」
ザラがのっそりと立ち上がる仕草を見せると、ジェニットがさっと手を差し出す。
ザラはジェニットの手を握って、グリーンの瞳を見つめて厳しい声を出した。
「ジェニット、流行り病は国の危機じゃ」
「承知してます」
「我は困っておるエドワードを助けに行かねばならん」
離れていてもエドワードが懸命に国のために奔走しているのが目に浮かぶ。エドワードは何も言ってこないが、ザラを想っているのはわかっている。
もう理屈などない。エドワードのために、ザラは動く。



