流行り病が始まり、あらゆる領で発病者が出ている。しかし、ハミルトン領での発病者はゼロだ。これは逆に何かおかしい。
「ジェニット、ヨハンと連絡を取れるかの?」
ハミルトン領出身の医者であるヨハンは、現在王都で医者修行中である。王都の流行り病に詳しいはずだ。
「はい、伝書鳥を使えばすぐです」
「ハミルトン領で一人も感染者が出ていないことをすぐ伝えてくれ。このハミルトン領には何かある。きっと、流行り病を押し返す何かじゃ」
「そんなものがここに?」
「とにかく我の推論を伝えて、ヨハンの意見を聞くのじゃ。医者の意見が欲しい」
「はい!」
即断即決、即行動!のジェニットがすばやくヨハンに連絡を取ると、ヨハンからもすぐに返信があった。彼も喉から手が出るほど情報を欲していたに違いない。
「ザラ様!ヨハンが、ザラ様の言う通りじゃないかって!」



