離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─



ザラは人の行き来を止めたエドワードと、ジェニットが素早い対策が功を奏している事実にうむと頷く。流行り病の時は、人を動かさないことに絶大な効果があることは過去の歴史が語っている。


「だが、ジェニットこれを見てくれ」

「これは?」

「我の実家のものに調べさせた『他領』の感染者数じゃ」


ジェニットがその報告書を見ると、完全隔離を行ったとされる領でも感染は始まっていた。感染原因は不明だ。

ただ、王都以外の場所でもどんどん増えているのが数字でわかる。ジェニットもザラが持っている違和感に気がついた。



「こうしてみると、どうしてハミルトン領で感染が出ないかが不思議になってきますね」

「そうじゃ、感染者ゼロ。ハミルトン領はある意味、異常じゃ」