離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─


「痛い?」

「……大丈夫じゃ、続けろ」

「ん、痛かったら言って。痛いこと絶対しない」

「わかっておる」

「僕が膝にキスしてるから、この先に足はないよ、ザラ」

「そうじゃな、足はない、足はない」


幻の足が痛むザラに、エドワードがきちんとここに存在するものを認識させる。幻の足が痛むのは、脳の錯覚なのだ。その錯覚を正すために現実のキスをする。


「無い足は痛くないよザラ。ほら、足はどうなってる?」

「エドがキスしておる」

「そう、だから痛くないよ。気持ち良いよね?」


エドワードはザラの丸い膝を一部の隙もないほどにキスし続ける。音を鳴らしてキスして、舐めて、少し噛んでみたりして。丸い膝の先に足がないことをザラの脳に叩きつける。


脳の認識がキスに集中すると、幻の足先が釘に刺されることはなくなり、ザラの痛みが和らいでいく。


「エド、もっとじゃ」

「ん、ザラ可愛い。いくらでも」