離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─



ザラの隣に座ったジェニットがさすがに異常を感じて、ザラを覗き込む。


「ザラ様、医師を呼びましょうか?ヨハンの弟子が何人かいますから」

「いや、大丈夫じゃ。原因も対処もわかっておる」


ジェニットの心遣いにザラは首を振った。


「でも」

「心配させてすまんな、ジェニット。しばらくそっとしておいてくれたら大丈夫じゃ」


蒼い顔でザラが線を引いたのがジェニットにはよく伝わった。


これ以上踏み込んで欲しくないと、ザラの微笑みが言っている。どこか辛いところがあるはずなのに、その弱音を外には出さず笑顔で覆ってしまった。


「わかりました。何かできることがあれば言ってくださいね」

「ああ、必ず」