「ジェニット、我の仕事はなさそうじゃ。部屋へ帰るぞ」 「はい!ザラ様。最近顔色が悪いように見えますが、大丈夫ですか?」 コツコツ足音を鳴らして去ろうとするザラを、ジェニットがのぞき込む。 たくさんの人に囲まれていながら、各人の顔色まで気に掛けることができるジェニットは気配りの達人だ。ザラが微笑を称えてジェニットの頭を優しく撫でる。 「平気じゃ」 ジェニットがザラの微笑にキュンとして、ザラを見送った。 だが、その日の夕食に現れたザラはさらに顔色が悪かった。