留守番は必要だと知りながらも、ハミルトン領に行くならルドルフも一緒に行って、ジェニットに会いたかった。兄の言いなりになりたい病は、恋をしたおかげで小さな綻びを見せていた。 ジェニットに会えない口惜しさを紛らわせるために、ルドルフは懐から取り出した香水を空に放った。 舞い降りた香りを吸い込んで、己を慰めるようにジェニットを想う。 香水は会えない時間の愛を育てるためにも使えるのだ。