離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─



つり目がちな焦げ茶の瞳をくるっと丸くしたザラは次の瞬間、破裂したように笑いだした。


「アッハハハ!そんなこと聞かれたのは初めてじゃよ、ジェニット」

「へ?どう見ても恋人の距離感でしたよ?」

「いやいやそうではなくて、アンドリューとエドワードは一人じゃ」


今度はジェニットのグリーンの瞳がくるんと丸くなって零れ落ちそうだった。ザラは疲れた義足を外しつつ、二人が同一人物であることを明かす。


「ということは、あの日、ハミルトン領には国王様と王弟殿下がいらっしゃっていた……」


口から泡を噴き始めそうなジェニットが失礼ばかりしてしまったかもしれないと頭を抱えた。義足を外して、丸い膝を撫でるザラがふっと笑う。


「エドは粗相など気にせん。我しか見ておらんから大丈夫じゃ」