真実の愛が芽生えそうな予感にザラがうっとりしていると、背後から聞き慣れた溌剌とした声が降って来た。
「でもザラ、そんな可愛い格好で来るなら前もって言っておいてよ!」
ぷんおこエドワードが国王マントを翻して登場すると、室内の貴族男性陣がざわついた。まあザラも見つかるとは思っていた。
「事前連絡あれば、ちゃんと時間作るのに!突貫で時間作ったら細切れになっちゃうじゃん!」
「そなたはうるさいから、内緒にしていただけじゃ」
「ヒドい!」
エドワード国王が一度、褐色肌のリベルタ族の女と結婚し離縁したことは、全国民の知るところである。
だが、ザラこそがそのリベルタの女であると知る者は王族だけだ。
(((国王様に偉そうにしてるあの女性は誰だ??)))
エドワードが懇意な態度をとる相手の女性の正体に男性貴族陣を悩ませていた。ジェニットも明らかに王様の風格を出す男性にいつもどおり偉そうにするザラに首を傾げた。
「彼は、僕の兄のエドワード国王です」



