「我は何も望まない。だから、誰にも従わぬ。国王であるそなたにもな」
「権力に従ってくれたら楽にザラが手に入るのに!」
「素直過ぎる暴言じゃの」
リベルタ族は王族の命令にも従わない。
己の決断を尊重し、ましてやそれを王族も許容するという我の強い特異な一族だ。
リベルタのキスを得た国王は、神の思し召しとしか思えない強運で国を守り抜いてきた歴史がある。
それこそ竜巻が直前で国から逸れたり、不作が続いたかと思えば特別な資源を掘り当てることに成功したりと、
国は運に救われてきた。
「我は風の民じゃ。法律で一瞬嫁いだだけの男にいつまでも執着されては困る」
「そういうの縁があるっていうんだけどね」



