離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─


ザラがエドワードについて考察してから、隣を見ると、ジェニットが拳を握り締めて立っている。ヨハンとの別れに寂しい顔をしているジェニットの背を、ザラはパンパンと叩いて励ました。


「ジェニット、ヨハンは良い男に引き抜かれたぞ」

「良い男?」

「ルドルフは真面目な男じゃ。奴に任せておけばヨハンはきっと大物になって帰ってこようぞ」


感傷に浸って泣きかけていたジェニットは涙を拭いた。


「はい……そう信じてます」


短い時間だが、一緒に過ごしたルドルフの魅力にジェニットも気がついていた。ヨハンはきっと大丈夫だ。


「あ、そうだ!」


涙を振るい落としたジェニットは、できることを見つけてすぐに動き出す。


「ヨハンはモミ葉がないと倒れちゃうんです」

「モミ葉禁断症状じゃな」

「だから、たくさん送っておかなくちゃ!さっきは小さい荷物しか持ち出せませんでしたからね!」