ヨハンはそんな未来のことなど考えず、今ここにいることにこだわったことが恥ずかしくもなってしまった。 ハミルトン領を本当に守りたいならば、ジェニットのような長期的視点が大事だったはずだ。 「いつか私たちに危機が訪れた時、ヨハンが私たちを救って、ね?約束よ」 ハミルトン領の未来を守るためにこそ行くべきだと諭されたヨハンは、ジェニットの細い手を握り返した。 この細い手が守ろうとするハミルトン領をヨハンも守りたい。いや、恩義に報いるためには、守らなければならないのだ。