国王エドワードの来訪にザラは大ため息をついた。昨日離縁したばかりだが、もうご訪問である。 「面倒な王様じゃ全く。離縁したというのに、まだ我にまとわりつくのか」 ザラは「強運リベルタ族」の姫、という特殊な出自である。 だが、ザラは貴族ではなく、身分はれっきとした「平民」だ。 古来からリベルタ族の直系血族の長女が「褐色」で生まれた場合、 国王とキスして即離縁!の離縁前提婚が定められている。 リベルタ族の中でも 最強の強運を持つ褐色姫が 唇を通して大いなる強運を国王に与えるためだ。