「うん、今度はちょっとマシ」
「しかし草を食べさせられたような不快感が残る」
「草!それだね!わかっちゃうのがダメ」
エドワードがケラケラ笑って、次から次へと香水液を混ぜていく。どの液をどの分量混ぜたかわからなくなりそうなところだが、エドワードはそういう細かいことを絶対忘れない。
エドワードから聞き取りをして、ザラが調合結果を紙に記載していく。
ちなみに二人でつくった商品で一番売れたのは、平民用の義足だ。
商品開発は自由な発想と、根気強い実験と、使用者への想像力の組み合わせ。二人は実験を重ねていく工程が大好きだった。
「ちょっと鼻がバカになってきたから、ザラの香りでリフレッシュしよー」
エドワードがザラの黒髪を一房だけ手に取って鼻にくんくん押し当てる。ザラは慣れ切っていてそれを止めさせようとはしない。エドワードに触れられることに嫌とか不愉快だとかいう負の感情が湧いたことがないからだ。
「休憩は大事じゃ」



