離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─



「そ、そうなのですか?」


ザラに認められる発言でマスクエドワードはますますニコニコだ。エドワードの存在を了承した女性が、赤、緑、黄色と様々な色の液体が詰まった瓶を並べていく。


「綺麗な色の液体だね。何つくってるのザラ?」

「香水じゃ」

「こちら、モミ葉香水の試作品です。モミ葉単体の香りだとピンとこないので、他の香草と調合しようとしているのですが」

「うまくいかんのじゃな」

「はい」


商品開発を担当している領民女性は、行き詰まりに片手で頭を抱えていた。女性の背をパンパンと叩いたザラがにこりと笑いかけて安心させる。


「うむ、我に任せよ」

「よろしくお願いいたします。ザラ様」


女性は少し顔を明るくして、ザラに頭を下げてから去って行った。テーブルに所せましと並べられた香水の数々に、エドワードの青い瞳が爛々していた。


「香水調合のお手伝いを募集中だね?」

「うむ、お前の鼻を借りよう」

「うーん!これ僕のだいっすきな遊び!」

「久々じゃの」