離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─



日も高く上がったころ、ザラがコツコツ音を鳴らしてテラスへと現れる。するとそこにはすでに、モミ茶を片手にするマスクをつけたエドワードが椅子に優雅に座っていた。


「ザラ、お先にお茶をもらったよ」

「まだおったのか?さっさと帰って国の仕事をしろ」


挨拶もなくバッサリ切り捨てるザラに、今日もマスクのエドワードがにっこりゴキゲンに笑う。


「ザラの容赦ないところ好き!」

「そなたは本当に懲りないな」

「決して折れないところが僕の長所!」

「ザラ様、場所を変えましょうか?」


ザラの後ろを付いてきていた領民の女性が気を利かせるが、ザラはそのままエドワードの隣の椅子に座った。


「いや、ここで良い。こやつはこういうことに役に立つ奴じゃから」

「そうそう僕って役に立つから」