離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─


離縁が成立した翌日、ザラは旅支度に余念がなかった。

王城にほど近い森の中にひっそりと暮らす集落。

真っ赤で奇抜な色をした屋敷がザラの実家、リベルタ族の住処である。



屋敷中がザラの真実の愛を探す旅への出立の準備に、浮足立っていた。

リベルタ族の直系長女、姫であるザラの出立は祝い事だ。

そんな浮ついた屋敷に来客があり、旅支度に忙しいザラのもとに侍女がやって来た。



「姫様、お客様がいらっしゃっております」

「まさか、エドか?」

「左様です」