「ああ。名前は美和。俺の生徒。」


「学校の~」


ふんふんと、みんながうなずく。


「美和です。よろしくお願いします。」


「なんで、美和ちゃんはこんな男と結婚したの?」


「そうだよな。俺の方がましだぜ。」


そう言ったのは、稲垣さん。


「えっと、親の遺言で。」


「まじでー」


「へーほんとにそんなことあるんだ。」


うっ、私たちの関係ってかなり珍しい?


「うるさい。早く仕事始めるぞ。」


龍矢のその声に、みんなの表情が引き締まった。


その表情を見ると、みんな真剣に仕事をしてることがわかる。