「ドレスは早いもの勝ちなので、どんどん取っていってくださいねー!」
わたしは、正直どれでもいいんだけどな。
というか、どのドレスもなんだかわたしにはもったいないよ。
だって、どのドレスもすごく綺麗。大人っぽくて綺麗な顔立ちをしている人が着たら、すごく素敵なんだろうけど、幼い見た目をしたわたしなんかが着たら、小さな子のお遊戯会みたいになるとしか思えない。
薫子は、鮮やかな紫色のドレスを選んだ。
「薫子! すっごく素敵! 似合うよ!」
「ふふ、そう? 茉莉花はまだ決めてないの?」
「うん……だってどれも綺麗なドレスだから選べないもん……」
「あの黄色いドレスとかどう? 茉莉花に似合うと思うんだけど。あのピンクも似合いそうだなぁ」
なんて薫子が言っている間にも、
「あたし、このピンクがいいな!」
「うんうん絶対似合うよ、じゃ、あたしはこっち!」
2人の女の子が、その黄色いドレスとピンクのドレスを取っていってしまった。
「1着だけ残ったけど……誰か取ってない人いるー?」
「あ、はーい!」
わたしは、慌てて手を挙げた。



