でも、まだ家には帰りたくなかった。
「ちょっと、そこの君」
そう思っていたタイミングで、警察に声をかけられた。
これはまずい……
「どう見ても、君は未成年だろ?どうして暗い中こんなところにいるんだ?」
「そんなこといいだろ。君、親御さんが心配してるよ。早く家に帰りな」
こうなってしまったからにはもう家に帰らないといけない。
でも、嫌。
帰りたくない……
「動こうとしないな」
「これは補導するしかないな。ちょっと来てくれるかな?」
手を掴まれて補導されそうになったから、慌てて抵抗する。
「嫌です!離してください!」
「こら、暴れるな」



