愛されたいと願って



人に誕生日は必ずあるのに……


それだけ興味がないんだなって思うと、また悲しくなってきて。


いっそ、私を感情のないロボットにしてくれたらいいのに……


なんて、馬鹿なことを考えた。


味もしないご飯を食べた後、満たされないこの気持ちをどうにかしたくて。


制服のまま、家を飛び出した。


もう外はだいぶ暗い。


自分でもどこに行くつもりなのか分からないけど、歩き続けた。


お母さん達のことを今は考えたくなかったから。


はっと気がついた時には全く知らない場所に来ていた。


ここは……


見覚えのないところな上に暗くて見えにくい。


迷っちゃった……


今どこにいるのか分からないし……


このままずっといたら、警察に補導されるかもしれない。