愛されたいと願って



「いただきます」


1人しかいない空間でその声は虚しく響いた。


別に好物でも何でもない物を食べていると、知らぬうちに涙が出てきた。


本当に私は馬鹿だ……


何で、未だに期待していたんだろう……?


祝ってくれないのはこれが初めてじゃないのに……


いつもそうだった。


私を祝ってくれたことも、誕生日プレゼントをくれたこともなかった。


いや、ないというのは語弊があるかもしれない。


幼い頃のことは覚えていない。


もしかしたら、幼い頃は祝ってくれていたのかもしれない。


でも、私の覚えている限りで祝ってくれたことも誕生日プレゼントをくれたこともなかった。


私の誕生日をどう認識しているんだろうって思うけど……