もう帰ろうかと思ったところで、先生に呼び出された。


「日住、ちょっと頼まれてくれるか?」


早く帰れるかなと思っていたんだけど……


「分かりました」


断れない性分の私はそれを受け入れた。


「ありがとな、日住。で、これがお前に頼む仕事だ」


どんと山積みになっているプリント。


もしかして、この大量に積み重なっているプリントを留めないといけないの……?


「これをホッチキスで留めてくれ。頼んだぞ」


そう言って先生は去ってしまい、私はその大量のプリントを見て途方に暮れそうになった。


これ、何時間かかるんだろう……?


あの先生は面倒ごとを生徒に押しつけるところがある。


私みたいなのはいいカモだよね……


「はぁ……」


ため息をついた後、やるしかないと思い大急ぎで取りかかった。