愛されたいと願って



『今日?何か記念日があったかしら』


その期待はすぐに砕けたけど……


「ううん、何でもない。気にしないで」


『そう。もう用はないのよね。だったら、もう切るわね』


プツッと電話を切られた。


これだったら、しれっと帰ってもおかえりと言われて終わりそう。


結局、私の誕生日を覚えていなかったみたいだし……


私はお母さん達にとっていらない存在なのかな……


なんて、そう思ってしまう私がおかしいんだよね……


「茉夜ちゃん、どないしてん?」


「あっ、ううん。何でもないよ。それより、お母さんに電話したんだけど、いいみたい」 


心愛ちゃん達がいる前で電話したのは失敗だったかも……


私、今絶対暗いだろうし……


「そっか!許してもうてよかった~!」


無理に聞いてこない心愛ちゃんの優しさに感謝した。