愛されたいと願って



全然違うのに……


「本当だよな?」


「信用ないね」


申し訳なく思い、口を開く。


「えっと、本当ですよ」


私に言われても信用ないだろうけど……


言わないよりはマシだよね。


「そうか、ならよかった。だが、何のつもりで連れてきたんだ?もしかして、その子を姫にするのか?」


姫……?


って、何……?


姫と言ったら、ディズニーしか思い浮かばないけど……そうじゃないんだよね、多分。


「いや、姫にするつもりはないよ」


「違うのか。なら、何でだ?」


「家に帰りたくないんだってさ」


「いや、それって家出ってことになるよな?家族が心配するんじゃないか?」


「いえ、特に心配されないと思うので、大丈夫ですよ」