愛されたいと願って



連れてこられた場所は何かの建物。


3階建てで大きい。


白い外観で、汚れ1つ付いていない綺麗な建物だった。


何だろう……?


「ほら、入って」


「えっ、あっ……」


背中を押され、その建物の中に入った。


「あ、冷泉君が帰ってきたよ」


「ホンマや!それに、女の子を連れとるで!えらいべっぴんさんやなぁ~!」


中には人がいて、一斉に私の方に注目された。


1人は関西の人みたいだね。


多分、大阪弁かな……?


「冷泉、お前……まさか、誘拐してきたのか?」


「誘拐とは人聞き悪い。この子は自分から連れていってと言ったんだよ」


どうやら、私を助けてくれた人は私のせいで疑いがかかってしまったみたい……