みんなと笑い合いながら、直月と柚葉ちゃんの前を通り過ぎることに成功した。 靴箱に靴を入れ、急いで室内シューズに履きかえる。 直月の声が、完全に聞こえない場所まで逃げよう。 そう思って、廊下を歩きだそうと思ったのに…… 「っ…、亜里沙!」 なんで私の手首なんか掴むかな…… 慌てて走ってきましたみたいな、必死声で。 私が好き好きアピールをしてる時には、「離れろ」って拒絶しまくってたくせに。 酷いよ……直月。