『間違いありません。男の直月先輩にはわからないかもしれませんが、女の子ってそういうところがあるんです』
『亜里沙は、普通の女子と思考回路が違いすぎていると思うが』
『このままじゃ亜里沙先輩は、先生たちにもっと目を付けられちゃいますよ。進学も就職も、できなくなっちゃいます』
『……』
『亜里沙先輩が不幸な未来を歩むことになっても、いいんですか?』
……そうなんだよなぁ。
亜里沙は、生徒たちに大人気だ。
男と女・先輩後輩関係なく、亜里沙の周りには生徒が自然と集まってくる。
亜里沙争奪戦が、勃発しているのでは?
風紀委員として出ていくべきかと、悩むときもあったりして。
人の心にスーッと入り込むのがうまい亜里沙が、僕が出ていく前にちゃちゃっと解決。
だから交友関係については、あまり心配をしていない。



