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今朝。
登校の見守りを終え、校門を閉めていた時のこと。
瞳に強い意志を宿した、柚葉さんに言われた。
『私たち、付き合ってることにしませんか?』と。
『付き合うって、僕と柚葉さんが?』
『それが一番いいと思うんです』
『どういうこと?』
『直月先輩は、亜里沙先輩の校則違反をやめさせたいんですよね?』
『3か月注意し続けているが、更生する気はないらしいな』
『注意なんて、するからいけないんですよ』
『は?』
『亜里沙先輩が校則違反をしてるのは、直月先輩に構って欲しいからなんですよ』
『いやいや、そんなことは……』



