「叶えてくれるんだろ? 僕の願い事」
「……うっ。それって……今すぐ教室に戻れって言ってる?」
「ピンクの髪を元に戻して欲しいって願いも、忘れないで」
「えっと……あっと……なっ直月、大好きだよ!」
「動揺しすぎ」
「私は直月と、一緒にいたいからね」
「カッコいいことを言っておいて、亜里沙は僕の願いを叶える気なんてない。そういうことでいいんだよな?」
「でもさ、それってさ、今の直月の気持ちでしょ?」
「は?」
「今の私とは、付き合いたくないってことでしょ?」
「今のって?」
「明日の私は、もっと可愛くなっているかもしれないじゃない? 一か月後の私は、直月が惚れるくらいいい女になっているかもしれないよ」
「……かもって」



