直月くんは、キケンな恋に沼りたい



「俺の隣から、亜里沙がいなくなりますように」





「……えっ?」



まぁ、今のは冗談だ。

亜里沙の焦った顔が、拝みたくなっただけ。


冗談の飛ばし合いは、日常茶飯事だし。

「ウソです」なんて、暴露してやらないけど。



「校則違反の生徒が、ゼロになりますようにとも書いておいたな」


こっちは本当のこと。



「まっ…まぁ、想像通りだったわよ。直月は風紀委員だし。毎朝私の告白を断ってるし」


「動揺してる? 珍しい」


「動揺? 私が? してないしてない」