わっ、直月が私を心配してくれてる。
貴重だ。
すっごく嬉しい。
「声かけられても、相手にしないから大丈夫だよ」
「亜里沙はもっと危機感を持て」
「ん?」
「乱れた格好をしてたら、犯罪に巻き込まれる率が上がるんだぞ」
「だから大丈夫だって。私、喧嘩強いし」
「男の力をなめるな。僕だって本気を出したら、女を一人林の中に連れ込むぐらいできる」
「私の心配をしてくれてるんだね。直月って優しすぎ。やっぱり私のことが大好きなんじゃん」
「あー。またリボンを結んでない!」
……声のトーン低っ。
話しそらされた。
どれだけ私に興味ないわけ?



