直月くんは、キケンな恋に沼りたい






それからも、朝は同じようなやり取りが続いている。


私の大好きな風紀委員の直月と。

野いちご学園の校門を、入ってすぐのところで。



「直月、おはよ~。今日も風紀委員のお仕事、お疲れ様~」


「亜里沙、髪!」


「目つき鋭すぎ。睨みすぎると、ヤンキー顔になっちゃうよ」


「オマエが校則をちゃんと守ってくれれば、僕の眉間に深いしわが入ることはない」


「直月の顔のしわまで、愛してる」


「ウザッ」


「酷っ」


「毎朝言ってるよな? 髪の色を戻せって」


「今日は耳上ツインテにしてみました。肩までたれるカールが揺れて揺れて、直月のハートを惑わしちゃうぞ」


「興味ない」