「やっぱり直月は、こうでないとね」
ワイルドにさらされた鎖骨を隠すように、私は直月のシャツのボタンを3つ止めていく。
「直月、ネクタイかして」
「結んでくれるのか?」
「今まで直月に、何回もリボンを結んでもらったんだもん。そのお返し」
「じゃあ頼む」と満足そうに微笑むと、直月はネクタイを手渡してくれた。
ずぼらなお兄ちゃんのネクタイを、何回か結んだことがある。
だから大丈夫だと思ったのに……
平常心を保つのなんて無理。
心臓が暴れ狂うほど、ドキドキが駆けだし始めちゃった。
直月の顔、ほんと綺麗だなぁ。
童話に出てくる、凛とした騎士みたい。
「なんか照れるね。うちらの顔の距離近すぎじゃない?」
「そっ……そうだな」



