「可愛いなって思って」
「え?」
「明らかにテンパってる亜里沙が。顔、真っ赤だし」
かっ、かかっ……可愛いって言った?
面と向かって。
私ことを?
「僕より緊張してるのかなって思ったら、かわいく見えてしょうがない」
ひぃあい!
さっきまで、直月の方が照れてたよね?
急変して、余裕笑いを浮かべ出したし。
もう、サラっとぶち込まないで欲しいよ。
「可愛い」なんていう甘いセリフ。
恥ずかしくて、くすぐったくて。
いつもみたいに冗談で吠え返すなんて、できなくなっちゃうんだから。
うつむいて、モジモジしてしまう私。
部屋に充満する甘い空気に、慣れることなんてできない。
顔の熱がどんどん上がっちゃう。



