直月くんは、キケンな恋に沼りたい



ひぃえぇぇぇぇ……


背後から私の耳に、ワイルドな声を吹きかけないでってば。



……手。


……手、手っ!



スイッチを押そうと伸ばした私の手のひらに、直月の手のひらが重なってるのはなぜ?


気づいてるよね?

私の背中に、直月の胸が当たってること。


直月の体温がエグい。

後ろから抱きしめられてるのと、ほぼ変わらない状態だよ。



逃げたいよ。

心臓が壊れそうだし。


可能かな?

いや、不可能、不可能。


私の前は壁。

後ろには直月。



逃げられない理由は、物理的なことだけじゃなくて……

私の五感が誤作動を起こしちゃったのも、硬直化の原因。


――全神経で直月を感じたい。


ドキドキに耐えかねた全神経が、オーバーワーク気味にぶっちぎっているというか……