直月くんは、キケンな恋に沼りたい



『1キロ以上もおばあちゃんを背負って、病院まで連れてきてくれたって聞きました。本当にありがとうございました』


『……別に。大したことはしてないから』



頭を下げたままの私に降ってきた、そっけない声。



『あなたがいなかったら、おばあちゃんは……』



ヤバい。

道に倒れたまま息を引き取るおばあちゃんを想像したら、涙がこらえきれなくなってきちゃった。



人前で泣きたくない。

カッコ悪い姿、この男の子に見せたくない。


私はうつむいたまま、唇をギュッとかみしめる。



その時。



えっ?

これって……



頭をポンポンされてる?