直月くんは、キケンな恋に沼りたい



廊下に出た私たち。


「直月、教室に戻るよね? じゃあ私は、反対だからこっちで」

と、直月に背を向けてみたけれど


「行かない」


「えっ?」


「教室には戻らない」


予想外の返しに驚き、私は直月の方を向きなおした。



「移動教室だった? それならマッハで行かないと、授業始まっちゃうよ」


「急ぐ必要はない。午後一の授業は、出るつもりないから」


もしや……

風紀委員で優等生の直月が……さぼり?



「どうしちゃったの? 気分悪い? 熱ある? お腹痛い? 保健室に付き添おうか?」


「……そういうんじゃなくて」


「ん?」


「初めてわかった……。授業をさぼりたくなる人の……気持ち……」



えっ?

ままま……まさか。


怖くなってきちゃたとか?

生徒指導の先生に、文句を言ったこと。


そりゃそうだよねー。

授業なんかに出たら、担当の先生から何言われるかわからないもんね。