「あー、いたいた、真子」
壁からひょこっと現れて、私の名前を呼ぶ成くん。
「見つかった.....................?」
「うん。見つかった。待たせてるから」
「分かった。羽那のこと見てて」
一向に泣き止む気配のない羽那を成くんに任せて、私は問題ありの義弟くんが待つ場所へと向かう。
羽那の首筋に長年ある、
〝キスマーク〟の真意を確かめるために。
〝誰か〟が義弟くんであることを聞くために。
羽那が、〝恋〟するなら、
羽那が泣かないで、
ずっと笑顔で、
傍にいられる人と一緒にいて欲しいから。
私は..........................................
「...............羽那の、義弟くん、だよね?」
──────今から、義弟くんに物申す。