体育祭が終わって、
私と、羽那は一緒にいる。



私、王宮真子と、穂坂羽那は親友。



小学生の時からの親友だからなんでも見てるつもりだ。



「ぅぅぅ〜〜〜うぇ、うぇ、っ、ぅ、」



体育祭が終わった後の、
体育館裏は誰もいない穴場。



昔は、〝何か〟言われると、
すぐその場で泣いていた羽那。



その場で泣かなかっただけ、
成長したし、大人になったと思う。



その場で泣かなかった分、
いま、私の腕の中で泣きじゃくる羽那。



そんな羽那を、
泣かせたのは間違いなく義弟くん。



全校生徒の見ている前で、放ったひと言が原因。



羽那には
理解出来ない言葉を放って、泣かせた犯人。