「はぁ?何勘違いしてんの?
自分大好きなナルシスト?」



俺の予想とは裏腹に、
全然違うことを言う女。



「じゃあ、何が目的?」



あー、キスして欲しいとか?



どんな目的か想像も付かずに尋ねる。



「羽那に〝キスマーク〟付けたのあんたでしょ」



ズバっとストレートに言ってくる女。



「そうだけど、なに?」



俺が付けたことで、何か問題でもあるわけ?



はぁ、意味分かんねーんだけど。



「羽那は、まだ子供なの。
だから、余計なことすんな!クズボケ!」



女はそう言って俺の顔を、
──────パチンッと思いっきり叩いた。



そのまま、走ってどこかへ消えた。




殴られるなんて、
俺には初めての経験で、凄く。



すごく、変わった女だと思った。