巳藤と一緒に買い出しに行ったはずの羽那が〝熱中症〟ってことで、巳藤本人に抱き抱えられて帰って来た。



「はぁ?水分とかちゃんと取ってた?」

「取ってたわ。なんでか知らねーけど倒れた」



まるで、俺はしらねーぞって感じの巳藤。



でも、私にはバレてる。



いつも、
羽那の首筋にある、〝キスマーク〟



いつも右側だけにあって。



今朝も右側だけにあったことを確認済み。



でも、買い出しから〝熱中症〟で戻ってきた羽那の首筋には、左側にも〝キスマーク〟があった。



そんなことができる犯人は1人しかいない。



巳藤そよぎ、ただ1人しかいない。



だから、それを追撃してやると私は決めた。