自宅マンションの下まで着くと、別れ際に陸は言う。
「いつでも寂しかったらうち来いよ?楓もいるし、母さんも喜ぶし。乃亜のこと、だいぶ心配してっから」
「うん。ありがと」
手を振って、自動ドアを解除して、中に進む。
「あ、あとっ!」
すると、まだ何か言いたげな陸が叫んだ。閉まりきったドアの向こう側で、私の手元を指さす陸。何かと思い手提げを覗くと、そこには彼がさっきまで食べていたチョコが、半分以上残ったままに入っていた。
「や・る」
唇だけでそう言うと、陸は笑顔で手を振った。
「ふふっ」
コンビニで手が触れた時から。
「あははっ」
その時から陸はこの計画を思いついていたのかもしれないと思うと、エレベータの中、なんだかひとり笑えてきた。
「いつでも寂しかったらうち来いよ?楓もいるし、母さんも喜ぶし。乃亜のこと、だいぶ心配してっから」
「うん。ありがと」
手を振って、自動ドアを解除して、中に進む。
「あ、あとっ!」
すると、まだ何か言いたげな陸が叫んだ。閉まりきったドアの向こう側で、私の手元を指さす陸。何かと思い手提げを覗くと、そこには彼がさっきまで食べていたチョコが、半分以上残ったままに入っていた。
「や・る」
唇だけでそう言うと、陸は笑顔で手を振った。
「ふふっ」
コンビニで手が触れた時から。
「あははっ」
その時から陸はこの計画を思いついていたのかもしれないと思うと、エレベータの中、なんだかひとり笑えてきた。



