四人で食卓を囲むのは久々だった。バイトの話や楓の受験話など、終始話題は尽きなかった。
塾に通い出したという楓を送り出した後、陸と私はゲームをした。彼の部屋のテレビへ精神統一していると、こんな質問を投げかけられた。
「なあ、俺達って付き合ったの?」
その途端、切れる集中力。
「はい?何言ってんの、付き合ってるわけないじゃん。陸は凛花の彼氏でしょ」
「あ、そっかそうだった。凛花と話さなきゃか、俺」
「忘れるとか、最低」
コントローラーを操作する手が図らず止まる。陸を最低だと罵る資格など、私にはない。
「おい乃亜、何やってんだよ。あーあ、死んだじゃんか」
敵にあたり、点滅するキャラクター。それを目に入れながら、私は言った。
「私、凛花に酷いこと言っちゃったんだよね」
記憶を呼び起こすだけで、負い目しか感じない。
「くだらない八つ当たりした。凛花ばっか楽しそうに見えて、鬱陶しかった」
陸は呆れて、笑う。
「まぁ、アイツは人生楽しそうだしな。嫉妬する気持ちもわかるよ」
画面のキャラクターが生き返る。またすぐ敵にあたって死んでいく。
「どうでもいいって言った。凛花がどれだけ私の人生で大きな存在だったかなんて考えずに、人生どうでもいいって。凛花のことも大嫌いって言った」
「んー。それはアイツ、傷付くかもな。凛花は乃亜のこと、本当に好きだから」
背後のベッドに頭を預け、天井いっぱい凛花を描く。
「……私、どうすればいい?」
寸刻悩んだ陸は言った。
「悪いと思ったなら、謝ればいいんじゃん」
「謝って、もし仲直りできたとして。陸のことが好きですって言ってまた傷付けるの?もう私、凛花と喧嘩したくないよ。仲直りのまま終わりたい……」
嫌な静寂が漂って、陸が口を開く。
「じゃあ、俺のこと諦める?」
「何。その上から目線」
「だってお前、友情とって諦めそうだから」
塾に通い出したという楓を送り出した後、陸と私はゲームをした。彼の部屋のテレビへ精神統一していると、こんな質問を投げかけられた。
「なあ、俺達って付き合ったの?」
その途端、切れる集中力。
「はい?何言ってんの、付き合ってるわけないじゃん。陸は凛花の彼氏でしょ」
「あ、そっかそうだった。凛花と話さなきゃか、俺」
「忘れるとか、最低」
コントローラーを操作する手が図らず止まる。陸を最低だと罵る資格など、私にはない。
「おい乃亜、何やってんだよ。あーあ、死んだじゃんか」
敵にあたり、点滅するキャラクター。それを目に入れながら、私は言った。
「私、凛花に酷いこと言っちゃったんだよね」
記憶を呼び起こすだけで、負い目しか感じない。
「くだらない八つ当たりした。凛花ばっか楽しそうに見えて、鬱陶しかった」
陸は呆れて、笑う。
「まぁ、アイツは人生楽しそうだしな。嫉妬する気持ちもわかるよ」
画面のキャラクターが生き返る。またすぐ敵にあたって死んでいく。
「どうでもいいって言った。凛花がどれだけ私の人生で大きな存在だったかなんて考えずに、人生どうでもいいって。凛花のことも大嫌いって言った」
「んー。それはアイツ、傷付くかもな。凛花は乃亜のこと、本当に好きだから」
背後のベッドに頭を預け、天井いっぱい凛花を描く。
「……私、どうすればいい?」
寸刻悩んだ陸は言った。
「悪いと思ったなら、謝ればいいんじゃん」
「謝って、もし仲直りできたとして。陸のことが好きですって言ってまた傷付けるの?もう私、凛花と喧嘩したくないよ。仲直りのまま終わりたい……」
嫌な静寂が漂って、陸が口を開く。
「じゃあ、俺のこと諦める?」
「何。その上から目線」
「だってお前、友情とって諦めそうだから」



