ヴァンパイアは自分の親友である妹を離さない

「蒼炎もいないし、そろそろいいよね。オレ、我慢出来なくなっちゃった」


「ううっ……」


首筋に白虎先輩の顔が近づく。

白虎先輩が人間?だとしたら、ワンチャン逃げることもできたかもしれない。


なにこの力…普通の男の人でもここまで強いものなの?


違う。人間のように振舞ってるけど、とっくに気付いているでしょう?わたし。そう、白虎先輩の正体に…。


「助けでも呼んでみる?キミのことを親友だと思う蒼炎ならきっと助けてくれるとおもうよ」


「呼び、ません」


「そうだよねぇ。キミは蒼炎の親友じゃないもんね?女嫌いで、しかもキミとは他人なわけでしょ?そんなキミを助ける者なんて、ここにはいないよ」


「…っ」


こわい。恐怖で足が震える。視線を合わせようものなら喰われそうになる。

白虎先輩の瞳は赤に染まっている。学校でみた時は黒かったのに。


やっぱり、白虎先輩も夜桜先輩と同じヴァンパイアなんだ…。


誰でもいい。助けて。


翼お兄ちゃん……!


夜桜先輩……!!