ヴァンパイアは自分の親友である妹を離さない

「っ…!」


「変装してるつもりかもしれないけど、オレにはバレバレだよ。こんなに小さくても女の子は女の子なんだから、さ」


「なっ……」


胸を触られた。サラシを巻いてるし、制服ごしとはいえ…これはやばい。

ここで叫べば私が女だと言ってるようなもの。


おさえろ。私は女の子じゃない。

こんなとき、翼お兄ちゃんならどうするか考えろ私。


「白虎」


「なに?」


「スキンシップはほどほどにしてくれる?さっきから君は僕を女と間違えてるみたいだけど、僕は男だから。あんまり勘違いしてると怒るよ」


「…っ!」


静かな殺気。


普段、翼お兄ちゃんは怒らない。

だけど、あんまりしつこい相手や親友を馬鹿にされたりする発言をされると怒るのだ。


翼お兄ちゃんの場合、怒りに身を任せるのではなく、まずは相手に殺気を送る。今みたいに。


滅多に怒らない翼お兄ちゃんの殺気を見るだけで大抵の人は逃げていく。ただ、私なんかの殺気で白虎先輩が怯むとはおもえないけど。