ヴァンパイアは自分の親友である妹を離さない

「それ、おいしい?」


「うん」


会話は最小限に済ませよう。

と、思っていた矢先…


「ん、ほんとだぁ。たまには焼きそばパンも悪くないねぇ」


「僕の焼きそばパンなんだけど?」


「男同士なんだから気にしなくていーのに」


「……」


女なんですけど…。


さっきから距離の詰め方が異常に近いような?

じつは探りを入れられてる?


「人間の血ってさ。おいしいのかな?」


「どうだろ。そういうのは僕よりも蒼炎(そうえん)に聞いたほうがいいんじゃない?」


さっきからヴァンパイアの話題ばかり。

ヴァンパイアの知識は本で読んだ程度だからあんまりわからない。話を変えなきゃ…そろそろボロが出そう。


「それよりもさ、ここのパンって美味しいよね。普段はコンビニ弁当だから特に美味く感じる。手作りパンっていいよね」


「翼はさぁ…、蒼炎に血を吸われてるとき、どんなこと考えてるの?」


「……」


話題をかえようと思ったけど無視された。

ここまでガン無視されると、普段から翼お兄ちゃんの話を聞いてるのか微妙なとこだ。