「でも昴さん、わたしを好きだなんてそぶり一度も……」
「それも言い訳になっちゃうんだけど……香さんの監視が厳しかったのもあったんだ。君に結婚前に手を出したのがばれて破談になったら元も子もないから、手を繋ぐことくらいしかできなくて、実は欲望との戦いだった」
「よくぼー?」
昴に似つかわしくない言葉に首を傾げると、昴は「こら」と花蓮の頬をつねった。
「なんでそこを復唱するの」
「え?」
「夜までデートしたら帰したくなくなるしキスしたらその先もしたくなるでしょ。本当は毎日会いたかったし、一晩中抱きしめて居たいと思っていたよ。どれだけ我慢してたと思ってるんだ? 箍が外れたら大変なことになるんだからな」
「だっ……」
やっと意味を理解して、あわてふためいた。
「本当は再会したときも、それから花蓮がここに来てくれてからずっと触れたかったよ……こんなこと言ったら、君には嫌がられてしまうかもしれないけれど」
「そんな……昴さんが嫌なんてことありません。無理強いをする人じゃないってわかってますから」
すると、昴は苦笑を浮かべた。
「それなんだよね。花蓮からの絶大な信頼を裏切るわけにはいかない。それに……今、俺はまた花蓮に愛して貰えるように奮闘中だしね。
花蓮を幸せにしたい気持ちはずっと変わらないよ。もう一度チャンスがほしいんだ……」
なんと答えたらいいのだろう。
こんなにも助けてもらっているのに、この恩を仇で返すのかと思うと胸が痛かった。
「俺は花蓮をずっと愛していた。婚約解消後も君をわすれられなくて探した」
告白は夢のようだった。
振り向いて欲しい、抱きしめて欲しい、好きだと微笑んでほしい。
ずっと秘めていたそれは、叶うことのない願いだった。
――――まさか、本当に昴から聞ける日がくるなんて。
「それも言い訳になっちゃうんだけど……香さんの監視が厳しかったのもあったんだ。君に結婚前に手を出したのがばれて破談になったら元も子もないから、手を繋ぐことくらいしかできなくて、実は欲望との戦いだった」
「よくぼー?」
昴に似つかわしくない言葉に首を傾げると、昴は「こら」と花蓮の頬をつねった。
「なんでそこを復唱するの」
「え?」
「夜までデートしたら帰したくなくなるしキスしたらその先もしたくなるでしょ。本当は毎日会いたかったし、一晩中抱きしめて居たいと思っていたよ。どれだけ我慢してたと思ってるんだ? 箍が外れたら大変なことになるんだからな」
「だっ……」
やっと意味を理解して、あわてふためいた。
「本当は再会したときも、それから花蓮がここに来てくれてからずっと触れたかったよ……こんなこと言ったら、君には嫌がられてしまうかもしれないけれど」
「そんな……昴さんが嫌なんてことありません。無理強いをする人じゃないってわかってますから」
すると、昴は苦笑を浮かべた。
「それなんだよね。花蓮からの絶大な信頼を裏切るわけにはいかない。それに……今、俺はまた花蓮に愛して貰えるように奮闘中だしね。
花蓮を幸せにしたい気持ちはずっと変わらないよ。もう一度チャンスがほしいんだ……」
なんと答えたらいいのだろう。
こんなにも助けてもらっているのに、この恩を仇で返すのかと思うと胸が痛かった。
「俺は花蓮をずっと愛していた。婚約解消後も君をわすれられなくて探した」
告白は夢のようだった。
振り向いて欲しい、抱きしめて欲しい、好きだと微笑んでほしい。
ずっと秘めていたそれは、叶うことのない願いだった。
――――まさか、本当に昴から聞ける日がくるなんて。



